構造性能
自然災害に備え、人と暮らしを守る
性能を組み込む

実現するもの1 | 木構造を理解し、力の伝達に無理がない躯体をつくる

木の家は大きく言えば釘金物を使用しないで木を木で締める伝統工法と金物などを併用して面や筋交いで固める在来工法と2つの構造(工法)があります。建物はどの工法も重力(雪や家財や自重)と地震や風の外力に対して住まいを安全に保つようつくらなくてはなりません。その為には建物にかかる負荷を上手く建物が受け止め対応できるようにしなければなりません。木の骨組みを理解できる技術、知識、経験が備わっていて初めて安全な木の家が完成すると育暮家は考えます。

木の家の構造がわかる人が少なくなっていると聞きます

木の家の構造がわかる人が少なくなっていると聞きます。現場や専門家から常に学びつなげることが大事になっています。

 

実現するもの2 | 構造計算を行い部材強度と架構を確認する

地震や台風などの外からの力に耐え、また自重や家財や人の重さに十分に耐えられるような骨組みを設計しなければなりません。骨組みの計画はまず、経験値やスパン表などの概算値からバランスよく部材(梁桁、柱)を配置します。その上で強さの把握作業として建物全体としての強度レベルと必要に応じ部材一つ一つの耐力を確認します。その時に使用するのが構造計算です。但し、単に強度のみを追い求めては木の接合部(木と木の組みあわせ部分)に負担をかけてしまいます。構造計算に頼るのではなく計算に表れない木の家全体の構造性能を安全側に考えることも忘れません。

大工技術

構造計算で表れた結果を判断する技術者とそれを正しく施工する大工技術も求められます。

 

実現するもの3 | 地盤を調べ基礎と地盤を強くする

地盤の様子を知ることは構造設計における基本中の基本です。もし地盤の強さが不十分であることがわかれば、その地盤の様子によって杭を打つ、地盤改良を行うなどの措置を講じなければなりません。地盤の強さが担保されてこそ、基礎が設計通りの強さを発揮し、建物から伝わる力をしっかり受け止めて地盤に伝えられるのです。 育暮家はいほーむすでは、すべての敷地において地盤調査を実施し、不十分な強さの場合は適切な措置を行います。そうした対応により、保証機関から地盤保証を受ける態勢も整えています。ただ、私たちは不必要で過剰な地盤への措置は行うべきではないと考えています。将来の土地利用のことを考えると、そうした措置によって不具合が生じたり、大きな費用がかかる可能性があるからです。そのままの地盤で問題ないときには、自然な姿のままにしておくべきだと思うのです。

工事の様子

左/地盤調査の様子。この結果を分析し地盤補強の必要性を判断します。
右/必要に応じて地盤補強を行います。 環境や土地の価値を重視し、不必要な地盤補強を 行わないのが育暮家はいほーむすのこだわり。

 

実現するもの4 | 職人と機械と素材で精度の高い躯体をつくる

住宅建築の多様化と共に職人の多様化も進みました。大工職人の数と技術・技能も変化し均一なレベルは保てなくなっています。そのなかで精度の高い構造性能を維持していくための知恵と努力が求められています。熟練技術者と職人さん、そしてサポートする新しい技術をうまく組み合わせていこうとするのが育暮家の基本姿勢です。ふるさとの森の木を使い愛着を持って維持される構造性能を目指していきます。

手きざみと機械プレカット

手きざみと機械プレカットで安全な木の躯体をつくっています。