自然災害に備えるパッシブデザイン

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パッシブデザインは自然との応答を基本に建物に採り入れられる自然エネルギーを最大限に生かし、人が本質的に望む「心地よさ」を生み出すための設計手法を意味します。
でも、その自然は時には荒れ狂い人や建物に大きな被害をもたらします。そしてその猛威は大型化、頻繫化し私たちの「想定」を超えてきました。
大いなる自然の恵みは人を豊かにします。恵みにはそれに報いる備えがあって享受できるのですね。軒の出、窓の大きさ、向き、樹木の配置、トップライト、それらのパッシブデザインの技術を生かす要素には、自然の猛威に備える「強度」という備えが求められます。軒の出、窓などには風速60mを超える強風に対する安全性の確認も必要になり、不用意で無責任なパッシブデザインをなくし、安全とパッシブデザインの応答を深めていきたいと思います。

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■沖縄の伝統民家からはパッシブデザインと自然の猛威への備えを学べます。
強風に対する高さを抑えた強固な屋根、それを支える軒の柱。強い日差しを遮る深い軒と開放的なつくりからくる快適性は、その「強度」の裏付けがあって成り立っているのですね。

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