2022.01.06.木 職人さんたちが元気になる未来づくりへ
テレワークが進む中、テレワークの反対側にある家づくりの現場。
青空の下、木の香りの中、
職人さんたちの元気な声が流れてきます。
いやなことがあっても、家づくりの現場に行けば
気持ちが一気に変わります。
「ここどう収めるんだっけ?」
「そうか。いい感じだよね。」
「そりゃあ、難しいなあ。まあ、やってみるよ」
昨日打ち合わせしたことが形になっている。
「へー、こんなにうまくできるなんて」
「何言ってんだ。俺は30年選手だぞ!」
そんな会話に、現場の雰囲気に
そこまで沈んでいた気持ちがどこかに飛んで行ってしまいます。
そんな中にもとても気になることがあるんです。
昨年秋、
「これまでお世話になりました」
と畳屋さんがあいさつに寄ってくれました。
1か月ずれて、同じように育暮家の障子や扉を作ってきてくれた建具屋さんが
「ここらで仕事を終わりにさせてもらいます」とやってきました。
「えっ、えー」
予期していたことですが、目の前の現実が寂しく、そして厳しく。
「これまで本当にありがとうございました。ご苦労様でしたね」
こんな言葉でよかったのだろうか。
家づくりの現場では世代交代が今までのようにいかなくなっています。
そして、そこに高齢化が拍車をかけています。
日本各地、リタイヤ時期を過ぎてもずっと頑張ってくれている職人さんが増えています。
でも、そろそろ限界です。
職人さんがいなくなるからと工業化された建具に変わり、
ライフスタイルの変化から
畳の間が減り、フローリングの部屋が主役へと変わりました。
ガソリン車からEV車へ、そして自動運転へ。
この先、更にスピードを上げていくテクノロジーで
家のつくりようも大きく変わっていくのかもしれません。
「おい、今日は顔色悪いぞ。どうした?」
「もう大丈夫です。山ちゃんの金づちの音、聞いたから・・・」
「俺の金づちの音?・・・」とん、とん、とん。
現場にもいかない、職人さんの顔も見ないで設計してる(図面書いている)建築士さん?がいると聞きます。
それって、テレワーク完璧だね‼ ン? 現場に行かない?
設計・工事が一体になって現場に立つからいい仕事に仕上がる。
家づくりはテレワーク出来ない現場仕事があってこそ
人に近い仕事でいられるんじゃないかなーって思ったりします。
そして、何と言っても職人さんも私たちも、家を建てたり、リフォームしたりしてくださる方が
いなければ存在できません。
住い手さんと一緒になって未来を描いてこそ課題への答えが見えて来ると思います。
時々、職人さんになりたい、家づくりの現場に興味がある、そんな子供たちに出会います。
私たちは次のステップへチャンスを与えられています。
これからも職人さんたちの声でみんなが元気になる家づくりを
続けていきたいと願います。
今年もよろしくお願いいたします。
2022年、より良い年に
2022/01/06/木 02:34 pm Category:設計・現場レポート