2024.09.10.火 来年の法改正で小さな平屋が増える? その1

2025年春、

建築基準法や建築物省エネ法の大きな改正が予定されています。

省エネ法は、しっかりした断熱などを行って、

住宅で言えば小さなエネルギーで暮らせるようにしましょう、とするものです。

それがこれまでは義務ではありませんでした。

それでは、この温暖化による気候危機に立ち向かえないと、義務化することになりました。

その基準は、住まい手の方にわかりやすく等級4というレベル表示で確認できます。

でも、それでは世界基準とはかけ離れている状態なのです。

実際の家づくりでは、等級5.6.7で設計され工事されている作り手が多くなっていると思います。

未来の子供たちに残す家 | 静岡、藤枝、焼津、島田、掛川の注文住宅|育暮家はいほーむす (hihomes.co.jp)

 

省エネといえば、使うエネルギーを少なくすることです。

住まいで消費するエネルギーは電気はワット、ガスはm3などまちまちです。

そこで1次エネルギーに換算して同じ単位で比較しなければなりません。

 

育暮家では3年前に動画作り1次エネルギーについても自分たちの整理にもなりました。

どんなにいい家でも、電気ガスを使いたい放題使えばたくさんのCO2を出してしまいます。

それを防ぐためにも決められた基準と比べてどの程度のエネルギー(1次エネルギー)で暮らせる家なのかを

設計時点で示す必要があります。

ここも義務化されます。

ただ、家が完成してその通りに暮らされているかは、住まい手さん次第のところもあります。

住み始めたら、電気ガスの使用量を確認し、設計と比較してみることが必要です。

みんなが、今起こっている気候変動を自分ごととして行動してこそ、義務化にも意味が出てきます。

4年前に作った育暮家の1985アプリを使って電気ガス使用量を1次エネルギーに換算する方法もあります。

 

最近家づくりに際し、家の大きさに悩むことがあります。

今、日本人の多くが2人以下の暮らしになっています。

2世帯や子育て時代に必要だった大きさの家が、使わない部屋の扱いや

メンテナンス費用の負担にも悩まれている方が見えます。

人口が減少している中で世帯数は増えている現状が市の広報などで知らされます。

人口減少が顕著になって核家族化が世帯数の増加という形で目立ちます。

確かに子育て時代には、部屋数、収納、LDKスペースはある程度必要で、それなりの家の規模となります。

しかし、やがて2人住まいになるのかなと考えると設計者も悩むのではないでしょうか。

 

空き家課題が大きくなる中、良質な住まいをしっかり残していこうというのも

今回の法改正の目的だと思います。

省エネからいっても小さな平屋は、断熱性能がよければ冷暖房費は大きな家より少なく済みます。

だからと言って、小さな家を安易に建て増やしていくことは、日本の住まいの未来にとってどうなのかなあとも思います。

 

法改正で4号建築物(主に木造2階建て500m2以下)がなくなり、2号。3号に分かれます。

平屋で延床200m2以下は3号建築物となって、確認申請で省略される図書、計算もあるようです。

書類作成が楽だからと、小さな家、平屋に向かう流れにならないようにしたいと思います。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

2024/09/10/火 04:19 am Category:育暮家コーチ杉のfoot-path