2021.10.15.金 住まいのGLグランドラインを決める
10月半ば、まだ30℃越えの気温の中にある地域もあります。
それでも、事務所の周りの田んぼも稲刈りが終わり
秋を感じる、気持ちがいい季節になりました。
藤枝市内で大井川の森の木で建てる、育暮家の「私の小さな森の家」への建て替え工事が始まります。
先日、既存住宅の解体が終わり、地盤調査を行った結果も問題なく
一安心しました。
確認申請、長期優良住宅、そしてベルス認定も取得し、いよいよ基礎工事です。
基礎工事と言えばまず、GL(建物の基本となる地盤面・グランドレベル)確定しなければなりません。
設計時に想定したベンチマークをもとに現場の状況を再確認し、GLを確定していきます。
GL設定とは、家の高さ(床高や棟高等)を決めることを意味します。
近年は気候変動に伴う浸水が増えています。
建物の接している道路が冠水する、ハザードマップに水害の可能性、湿気、
自然災害・豪雨、洪水等のことも合わせ建築する家が基準とする地盤面をどこにするかは
慎重に判断しなければなりません。
今回は新入社員が2名入社したこともあり、技術メンバーみんなで
GL設定の育暮家ルールを再確認し、マニュアル化することにしました。
そこで基礎工事がはじまる直前の現場に集まりました。
まずは敷地内そして敷地周辺のレベル取りをし、現状把握。
日頃行っているGL設定判断基準を確認しながら、一つ一つチェックポイントを明確にしていきました。
この現場の状況は南側に公道、北側に農業用水路(現状は生活排水にも利用されている)、
そして両サイドは隣地です。
そこで、道路と水路と敷地の高さ、隣地との関係から排水勾配、経路の確認を行いました。
GL設定が悪ければ雨水が敷地内に溜まることになります。
ただ、自分勝手なGL設定は周りに迷惑をかけ、トラブルの原因にもなります。
地域協定、都市計画、隣家との人間関係、
また、敷地内に勾配がある場合は基礎断面にも影響してきます。
慎重に考えなければと思います。
今回の現場研修からGL設定に関する様々な要素が確認できました。
この後はGL設定のチェックリストの作成を進めていき、
より災害に強く環境、住み心地にやさしいGL設定に心がけていきます。
地盤高さから考えられるリスク、ここに育暮家が進める
住まいのリスク予知活動、SRYアクションが活かせます。
SRY活動の詳細をHPに掲載すべく準備をしています。
※年明けには育暮家のSRYアクション解説動画を作成予定です。
GLの最終決定については、後でやり直しが出来ない重要な判断になる為
GL設定の責任者を明確にしておくことも大事です。
ちいさな会社の育暮家では、技術メンバーのGL確認を受け、
私の承認をもって最終決定としています。
GLも決まり「私の小さな森の家」の着工は目前です。
むぱすガーデンは秋の薔薇で今日も元気いっぱいです。
2021/10/15/金 12:09 pm Category:新社長の It's fineday