2016.10.22.土 「大地震耐える新基準はこれだ」のセミナーに参加してきました。
10月21日、日経ホームビルダー主催の耐震対策セミナーに参加してきました。
熊本地震の調査結果を受けてこれからの住宅設計と施工の方向を示す技術的な事と
熊本地震を経験し震災時に工務店はどうあるべきか体験からの報告などの内容でした。
セミナーが始まってまもなく会場が一瞬、緊張する場面がありました。鳥取地震の速報が入ってきたときです。
震度6強、内陸型の活断層が起因する地震。地震のセミナー中というタイミング。
緊張する中、セミナーは進んでいきました。京大、五十田博先生は耐震対策を5か条にまとめて話されました。構造計画の重要性は言うまでもないのですが、接合部についてや設計で考慮していない壁、壁の充足率など熊本地震の被害状況から分析されたデータから何が重要かを解説されました。
熊本地震の後いくつかの研修会に参加し、また現地視察経験から育暮家ハイホームスの耐震設計基準を新たに整理する事が出来ました。
2人の講師の技術的研修から熊本地震の中で奔走されたエコワークス小山社長の話に移りました。そこでは東南海地震を前にして工務店の備えについて学ぶものがたくさんありました。全国からの支援が力だったこと、九州では台風に対する普段の備えがありそれが今回の地震にもいかされたこと、社員、OBさん、工事中現場などに対し新たに取り組んだ様々な対応とこれからの事業と対策など丁寧に話してくれました。「すべてを話します」と付け加え、対応の中で反省すべき点なども説明して頂きとても参考になりました。今回参加しようと思った理由が「被災時工務店はどう行動すべきかを学びたい」にあったからです。
省エネでは有名な会社さんですが、省エネに取り組む姿勢と同様、実に細かい対応、対策が立てられています。
やはり・・災害時には職人さん確保が大きな課題になります。静岡でも記憶に新しい御前崎沖地震と台風 号、あの時復旧に回る瓦職人さんの状況は深刻でした。悪質な業者が高額で補修を請け負う様も見てきました。小山社長は普段からの危機管理体制、隣県工務店との災害協力関係作り、取引先の災害時体制へのヒヤリングの必要性を強調されましたが家守りを続ける工務店として不可欠なことがまだまだ未整備だと思いました。社員、職人さん、関連業者さんとつめていかなくてなりません。
専門職でしょうか、女性の方の参加が目立ったセミナーでした。
杉村
2016/10/22/土 07:37 pm Category:設計・現場レポート