2024.04.10

自然光で明るさをつくります。

昨日の強風は短時間でしたが、散り始めた桜に追い打ちをかけるような激しさでした。

暑くなったり寒くなったり、今年の春もいつもと違う春になりました。

でも、天候の変化が大きくてもリフォームの現場はどこも順調に進んでいます。

 

今日はその確認の日です。

さて、今回は育暮家の仕事と現場チェックについて少しお話させていただきます。

育暮家では様々なレベルで現場確認や検査を行っています。

現場技術担当者による日々の確認とチェック、公的補助金使っている場合は関係機関の検査、

完成時には社員総出の社内検査などを行います。

様々な確認やチェックのその中の一つに大工工事終わる直前の確認があります。

仕上げ工事にかかる前の現場確認です。

なぜ、このタイミング?

 

大工工事の終盤ではほぼ形が出来あがり、リフォーム全体が見れ設計との微妙なイメージ誤差も確認できます。

仕上げ工事が始まる前のそのタイミングであれば修正、追加作業そして手直しも比較的行いやすいことがあります。

こうしたほうがいいなどがあり必要があれば調整します。

こちらの現場の大工さん工事は残り1週間ぐらいのところまで来ています。

そんなことで、今日はその確認の日です。

 

今回のリフォームさせていただいている方のリフォームの動機は、住まいの住み継ぎです。

祖父母の建てた築30年ほどの家を、お孫さんが引き継ぐことになったのです。

当然、生活スタイルや家族構成が異なりますので、それに伴なったリフォームをご希望されました。

 

使わない部屋を残した大きな家になることは避けたい

上の写真は、通し間の和室だった場所です。

使われなくなった和室はLDKとしてプランされました。

ご家族も多くなるので、このスペースを有効に使うためです。

もちろん、このすてきな和室を残し不足したスペースを増築の選択もありますが

予算が膨らむし、使わない部屋を残した大きな家になることは避けたいと思います。

 

丁寧な仕事がされ、畳が敷かれきれいに使われていたこともあり

ここを改修することはとても忍びないのです。

しかし、そのまま使わない部屋を残し、誰もいかなくなる部屋になればもっと忍びないですね。

世代間で家がつながれていくためには、やむをえない選択です。

 

この家の外観は和風の落ち着いたたたずまいです。

家の中は大きく変化しても、ご近所の雰囲気にもなじんだ姿は残されました。。

 

押入れの木質化 (大井川の森の木の活用)は育暮家では定番化しました。

この木質化も確認事項です。

調湿効果や棚などの追加加工性などのメリットがあり、

持続可能な森づくりへの小さな貢献としても大切になっています。

 

現場の確認事項には明るさもあります。

想定した明るさが確保出来ているだろうか?

 

従前の家は玄関を入ると、中ローカがありそこは暗い場所でした。

でも、現場の中ローカはとても明るい。

さらに廊下を進むと天井に大きな四角の穴が見えてきます。

見上げるとトップライトでした。

日本瓦ぶきの屋根の一部にガラス瓦が施工されています。

そこからの光で廊下が明るくなっていたのです。

 

育暮家では長い間、トップライト(天窓)のメリット、デメリットと向き合ってきました。

育暮家では自然採光 活用 (昼光利用)を大事にします。

光熱費高騰の折、照明なしでの明るさはかえがたいです。

この後四角の光の筒は白く塗られ、その反射作用により導光します。

 

ただ、ここで注意が必要なのが、断熱です。

ガラス瓦の断熱気密性はほぼありません。

そこで、まず導光の筒は断熱材で囲います。そして天井開口部付近で

透明のガラスや樹脂の断熱層を設けます。

導光の筒部分は外部に等しいからからですね。

或いは、ガラス瓦付近でどう異様の断熱層を施行します。

こうして暖かく明るい廊下が誕生します。

 

リスクをベネフィットに

育暮家では長い間、トップライト(天窓)のメリット、デメリットと向き合っています。

自然光と雨漏りリスク。

サッシメーカーさんも改善が進めてきました。

私たちの現場のノウハウも付きました。

 

デメリットの克服に諦めないで進みます。

リスクをベネフィットに・・・

このSRYアクションのコンセプト

私たちに勇気を与えてくれています。

 

現場のお庭の春爛漫が職人さんたちを笑顔にさせてくれていました。