床下と
天井は大事

床下は大事

床下は大事

毎年、日本の多くの地域は高温多湿の夏を迎えます。

温暖化の影響でしょうか、湿気の少なかった北の地域も近年、温度上昇の兆候が出ていると聞きます。夏を旨としたかつての日本の家屋の床下は風が自由に行き交い、覗き込めば反対側の景色まで見えていました。それは家を長持ちさせる知恵でもあり、夏を涼しく暮らす工夫でもありました。

やがて、ライフスタイルの変化とともに住まいの建て方が多様化してきました。建築基準法ができると、法により一定の基準が設けられ、基礎の形状にも基準が示されていきました。そして、大きな災害が起きるたびに改定が進み今に至ってます。
今では、かつてのように床下を簡単にのぞけなくなりました。
その為床下で起こっている様々な現象が見えづらく(発見しづらく)なっています。

床下には4つの種類があります

伝統工法の床下(石場立て)

平らな石の上に柱を立てる工法。石の下には石が沈まないように様々な工夫がされています。
ただ、柱と柱をつなぐ材が施工されていない場合、柱脚が自由に動いてしまって、柱石から柱が外れてしまう原因になります。
古民家のリフォームでは基礎石の補強と足固め施工が優先します。
風が抜けていくこの工法は湿気の多い日本の気候の中で、日本の家の長持ちに貢献してきたのです。

伝統工法の床下(足固め)

石場立ての柱の足元をつないで横からの地震の力に家全体で均等に受け応えます。
その土台のような材が「足固め」です。
伝統工法の家で耐震的に重要な要素です。足固めが痛んでいたら取り替えが必要です。(画像はリフォームで足固めを施した例)

在来工法の床下(布基礎)

土台が回る(置かれた)下に(逆T)や(I)の形をしたコンクリートが施工された基礎を布基礎、あるいは、ろーそく基礎と言います。
建築された時期によって鉄筋施工の有無、コンクリートの質、断面の寸法が異なり、それぞれ強度に影響します。一般的には床下には土が見えていますが、薄い防湿コンクリートにおおわれている場合もあります。
床下がカビ臭い場合は乾燥度が悪く、建物にもよくない影響が出ている場合があります。

在来工法の床下(べた基礎)

近年多くなっているのがべた基礎と言い、家の基礎全体に鉄筋コンクリートを敷く土間のような基礎です。
雪国のかんじきのような役割で不動沈下を防ぎます。防湿には良い効果がありますが、地盤との関係の曖昧性や施工や仕様のばらつきが多く現場調査の際は新たな判断基準、指針が必要かもしれません。

床下で気になるところは
リフォームで解決していきます。

地盤沈下

床下の気になるところで何ともしがたいのが地盤です。リフォーム前にどんな地盤の上に家が建てられているか知っておくことが大事です。
軟弱地盤や造成不良の地盤の上に建てられている場合は、築後3年くらいで何らかの影響が出ています。現地調査にお伺いした際は、なんでもいいので気になっている点をお聞かせください。

白蟻被害

季節の変わり目ワンポイントチェック

まずは状況の確認が第一です。シロアリの種類や食害の有無を確認した上で、対策を検討します。

◆シロアリの種類
羽蟻の形状から、シロアリとクロアリが見分けられます。大まかには、羽蟻が確認された時期が4~5月であればヤマトシロアリ、6~7月であればイエシロアリだと考えられます。

亜熱帯化する日本の気候の中で元気になっていくのがアリの仲間です。最近では外国から入ってきたアリが大きな被害をもらたす例も聞きます。
ここではシロアリについてです。静岡でシロアリと言えば大和シロアリと家シロアリです。
大和シロアリはどこにでもいると言っても過言ではありません。撲滅は不可能ですので、シロアリの生態を理解し、上手に付き合っていくことが現実的です。
古い浴室はかなりの確率でシロアリ被害があり、畳まで被害があるときは、広域の被害も考えられます。リフォームは床下の点検から始めましょう。

イエシロアリの移動の様子です。消毒された環境から逃げてきているようです。
あたたかい海岸沿いに生息する家シロアリも温暖化する気候の中で北上していると聞きます。
シロアリの生態を理解し、冷静にシロアリと向き合っていきたいと思います。シロアリが嫌いなもの・・・日光、雨、風
まず家の周りの環境を見回してみましょう。

水漏れ被害

大きな水漏れは水道の検針時に知らせてもらえます。でも微量で、分からない場合もあります。水は高い所から低い所へ流れるので、最終的には床下、2階では1階の天井にシミが発生します。
流しの水漏れに気付かず、床が傷んでいる場合もあります。土台や柱の付け根が朽木していたら修理は必須です。リフォームでは状況により床改修工事が必要になることがあります。

換気、湿気、腐朽

床下は乾燥していることが大事です。普段床下を除くことはないかと思いますが、畳をあげてみたり、押し入れの物を全部出してみたりすると床下の状況が推測できる場合があります。
カビや下地の痛みが表面に出ている場合は、床下の湿気を疑います。また、山際の家は床下の湿気がなかなかとれません。家の中だけでなく外での対策も必要です。

基礎、床組実の不具合

床下点検では構造上の問題点の発見にも努めます。床下では基礎や束石の不具合を発見したり、筋交いの有無の確認ができます。
床下の健全性が分かるとリフォームに弾みがつきます。

断熱

床下点検の目的に床断熱の確認があります。断熱材は床から始まり天井、壁、床の間の採用変遷をたどってきました。そのため、床断熱が曖昧の家が多いのです。
床断熱の施工にはコストがかかりますが、体感温度UPに効果大です。断熱材は湿気が大敵です。特に床下の湿気は床断熱にも影響します。床の通気と防湿は断熱強化時代の新たな課題です。

増改築を繰り返している住まい

増改築を繰り返している住まいの床下は複雑です。増築時の基礎が複雑に絡みあい、点検のために人が動き回れるような基礎開口がされていなかったり、 通気が上手く取れていなくて、湿気が溜まり易くなっていたりします。
その場合は、建物全体で強度のチェックをしてシンプルな構造にリフォームできる可能性を探ります。

床下は点検が大事

日常点検が大事

住まい手さんができること

床下がのぞけなくても雨漏りや水漏れ、つまり、床や建具のひずみ、蟻道など住まい手さんの日常点検で不具合や疑問に気づくことがあります。
そんな場合はご連絡ください。

プロの点検が必要

育暮家ができること

床下点検を希望される場合はご連絡ください。
床下点検の目的を確認し、チェックリストに沿って行います。
点検後報告書にして説明いたします。リフォーム依頼のない点検のみの場合は有償となります。

プロの点検が必要

シロアリ業者ができること

シロアリ被害が心配で点検希望される場合はシロアリ専門業者さんに依頼をかけます。無償で行います。

床下点検は大変

最近では床下点検用のロボットが活躍する場面もあります。

天井裏は大事

天井裏は大事

なぜ天井裏は大事なのでしょうか?

01 
暑さ、寒さに関係するところだから

屋根は夏の直射日光にさらされ、冬には寒気にさらされます。
屋根の仕上げ材に関わらず外の熱は伝わってきます。
そのため屋根下になる部屋は特に夏の暑さが厳しくなります。
60℃近くに上昇することがあります。
リフォームでは天井の裏側の温熱環境をどう改善するか、天井の形状も含め十分検討したいポイントです。

02 
雨漏りに関係するところだから

雨漏りに関係するところと書きましたが、雨漏りを確認するところと言った方がいいですね。
天井にシミが出来て雨漏りに気づくことがあります。
天井のシミだけではどこからの雨漏りなのかは断定できません。
天井裏に入り、天井の仕上げ面、断熱材があればその上下、そして横に走る梁や桁の上、それから屋根の下面とシミのある部分をたどって雨漏りをしている源を発見します。
天井表面に出てこない異常もあるので、天井裏は雨漏りルーツをたどる場所となります。

03 
強度などの構造に関係するところだから

一般的には天井を張って構造部材を隠します。当然下からはどんな部材が使われているのか見えません。
大きさや材種、どのように配置され何を支えているかなど家を構成する大事な構造部分は天井裏を見なければわかりません。
阪神淡路大震災を受けて接合部の緊結強化がはかられました。この金物状態は天井裏で確認することになります。

04 
メンテナンスに関係するところだから

天井裏のメンテナンス? 天井裏の保守管理は天井裏そのものにはあまり必要ないのかもしれません。ただ、場所によっては小型動物が侵入することもあります。ネズミやハクビシン、こうもり、スズメバチなどです。気になる場合は、リフォームの際に点検してみることもいいと思います。

05 
換気や結露に関係するところだから

天井裏は天井の上に断熱材を施工しその上の空間は外気が入る、ほぼ外部扱いにすることが一般的な住宅です。そのため天井裏は夏は暑く冬は寒い空間になります。そこで、夏は天井裏の換気が必要になります。逆に冬は換気口をふさぐことが出来れば寒さ対策になります。
近年では屋根面に断熱材を施工することが増えています。天井裏も室内とする設計です。すると室内の湿気が屋根面に達して断熱や防湿シートが不適切な場合は結露する場合があります。

06 
電気などの設備インフラに関係するところだから

天井裏は換気扇、エアコン、照明、テレビ、通信などの配管や配線をサポートする空間に使われます。人が入りやすいスペースがあることや動きやすさはインフラ維持管理に有効です。