いつ
リフォーム
するかの整理

最優先の問題ではないと
思っている、
思い込んでいる。

かつてリフォームは「衝動買いと同じ」と言われた時期がありました。
思いついた時つい買ってしまう。そこで、じっと考えたり少し間を置くと買いたいという欲求は薄れていく。
リフォームもこんなところがある。という訳でした。
そのままにして置いても不便や不満を我慢すればやり過ごすことが出来ました。

リフォームする目的は大きく変わりました。

戦後から1985年あたりまでの住まいは、それまでの伝統工法のつくりから、所謂在来工法が中心の家づくりへと移っていきました。
そこでは、耐震強度や断熱性能そしてバリアフリーなどへの考えが、整理されないまま建てられてきました。
その後幾度か大きな地震を経験する度に耐震強度の目標が更新されましたが、今だ多くの住まいは耐震不安を抱えたままです。
そして超高齢化時代を迎えると健康へ関心が高まりました。
更に人口減と空き家、脱炭素、循環型社会などの社会ニーズが加わり、住まいを取り巻く環境は大きく変化しています。

住宅ストックは5000万戸、65歳以上の方は3500万人を超えています。
住宅が果たす役割が大きくなると共にリフォームへの期待が大きくなっています。

リフォームする目的が明確になり、
いつリフォームするかも明確になったのです。

リフォームする時期を考える時の要素

  • 家の耐久性から

    これからの住まいはしっかり維持管理すれば100年は使えます。ただ、住宅設備や配管はおおよそ30年が耐用年数となります。30年周期は大型リフォームのタイミングです。

  • いつ起きてもおかしくない巨大地震から

    耐震強度に不安を感じたら、これは待ったなしです。ただ、わが家は大丈夫との素人判断は危険です。木造住宅であれば木造住宅に詳しい専門家の検証が必須です。耐震補強リフォームは今です。

  • 気候危機、異常気象から

    温暖化に伴う異常気象が引き起こす洪水、強風は想定を更新しています。今年は大丈夫だったとしても来年はわかりません。対策リフォームは部分的にも進めることが可能です。早くに越したことはありません。

  • 高齢期に備えて、健康面から

    室温への身体の順応性は40歳ごろから低下していくようですが、健康寿命をのばすためには60歳ころから、身体にやさしい住まいに暮らしたいです。

  • 脱炭素から

    既存住宅の省エネと創エネに期待が集まっています。2050年のカーボンニュートラルに向けてバックキャスティングで「いつ」をイメージしていきたいと思います。

  • 国土交通省hpから

    都市計画を見据えて

    コンパクトシティー化が進んで行く変化の中、将来にわたって住み場所が適切か考える必要が出てきています。地域社会の計画に合わせた「いつ」は意識したいと思います。

ライフステージの変化を
見据え、50代60代から
「いつ」を描くことが大切に

ライフステージが変化する時期は人それぞれです。
家族のライフイベント、家族の変化、仕事のリタイヤ、親の介護、新たなチャレンジや趣味、身体の変化などなど。ライフステージの変化に現状の住まいが対応できるかを理解し準備しておかなくてはなりません。家に手を加えるとなれば生涯資産にも影響し、ライフプランに狂いが生じることもあります。

人生の折り返し点も人さまざま。年齢だけで決めつけるものでもありません。
「人はいつでも変わることが出来る」
でも、住まいのリフォームのいつ、は可能性が広い時期に描くのがいいのかもしれません。