2021.05.18
静岡古民家レポート
築100年の家は明治の職人が建てた家
築80~100年の家は昭和初期の家になります。
当時大工さんは、弟子入りしてから自分で1人前として家づくりを任されるまでの年月は、
10年から15年位だったと思います。
ということは、昭和初期の建物は、明治の技術を習得した職人さんが手掛けたことになります。
昭和25年に建築基準法が出来ました。
木造建築に関しても、一定の基準が設けられました。
ただ、木造の構造に関してはとても曖昧なものでした。
そして、しばらくこの基準に翻弄される時代がありました。
言い換えれば、それまでは地域の大工さんが受け継いできた技術が基準となって建てられていたことになります。
つまり、明治の純粋な木造技術で建てられていたということですね。
育暮家では、このことに大きな魅力と価値を感じています。
「明治の大工さんの技術で建てられた家ですよ」
「迷いのない、日本の木造技術で建てられている家ですので、是非残してください」
とお話します。
但し、地盤が軟弱である場合はよく検討します。
明治の職人さんが建てた家、当時の伝統技術に触れること。
ロマンあり、学びあり、日本の残したいリノベーションだと思います。