2017.07.18

原理を知る事で効果的な暑さ対策を (静岡-藤枝 むぱす)

 先日リフォームフェアに訪れると、この業界で心配される熱中症対策のグッズがいろいろと紹介されていました。

先週には日本経済新聞で、熱中症・高温による睡眠障害のことを記事にとりあげていました。

そこには外気温が25度から1度上昇するごとに睡眠障害者が7.3%増加するとありました。

確かに暑くなると寝つきが悪くなるのはどなたでも経験があると思います。

特に集合住宅のような熱をため込みやすい建物は室温が外気温から6時間ほど遅れて午後8時頃ピークになるようで、

就寝時間にはまだ室温が冷めきらない状態です。もう夜だからと思わず、室温計を置き寝付きやすい26~29度の

室温になるように窓を開けたり、エアコンを使ったり室内環境を確認してみる必要がありそうです。

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 「頭寒足熱」これは快眠にも通じるそうで、頭を冷却シートなどで冷やし、

足元は掛物をする方が血液の循環が促され放熱が進み体温が下がりやすくなるそうです。

その原理をとってか、リフォームフェアでも頭や首筋を冷やすことで体温を下げようとするグッズが

多くみられました。その中から一つご紹介。

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 クールヘルメットカバーです。分かりやすいネーミングですね。

現在使用しているヘルメットにのせるだけとのこと。

 

 
 断熱という言葉はよく知られていますが、熱を反射することで侵入してくる熱を低減させる遮熱という方法もあります。

これは車のフロントガラスの内側につけるカバーと似ていますね。暑さの対策には断熱よりも遮熱や日射の遮蔽といった

なるべく建物よりも外の段階で遮ってしまう方法の方が有効といわれています。

 
 育暮家のリフォームモデルハウスむぱすでも冬は陽を取り入れ、夏は陽を遮ることができるように

ポリカ屋根にシェードが付いています。

ちょっと悩みなのは虫がこの上にたまってしまうことです。

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 写真は13時に撮影しました。シェードの先端よりも影のラインが内側に入っています。

つまりこのシェードがないと13時には室内に日射が入ってしまうということです。

 ここまでの装置ではなくても、家自体が木陰に入るように植栽が配置してあれば

それは立派な夏対策のデザインです。日射を遮る有効性を理解して

南向きの日射取得の多い窓の前に落葉樹を植える・・冬には葉が落ちて陽を取り入れることができますし、

夏は緑が見た目にも涼をもたらしてくれます。こんな風に暑さを原因と原理をから考え、

特別な機器を使うのではなく快適性を高めるようにする手法をパッシブデザインといいます。

 
 鳩もその効果をわかっているようです。自然の中にある快適の装置を上手に活かしたいですね。

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