落ち着く場所を作りたい
LDKをリフォームしてくつろげる居場所がほしい。
既存LDKの使い勝手を改善したい、木が現れる空間を作りたいなど。
このようなご相談からのリフォームでした。
でも、そのお住まいは建築して10年余り。
日々をもっと充実させたい。そんな思いが伝わってきました。
ご相談から約2年。
大井川の木が寄り添う居場所が出来上がりました。
増築したのは3坪、既存の耐震補強で壁が増えたのですが、
既存とのつながりで新たな広がりが生まれます。
勾配天井は断熱された木構造、そこにシーリングファンがあります。
エアコンのコンセントは用意したけどしばらくは様子見です。
床は大井川ヒノキ。落合製材さんのオリジナルです。
床下は基礎断熱です。増築部の断熱性能は等級6レベルです。
jutaku_performance.pdf (mlit.go.jp)
小さな空間だけど中身は詰まっています。
大井川の森の木、ほぼ100%でできています。
落合製材で加工場に行く前、待機中の構造材です。
フローリングのヒノキも静岡県優良木材です。
しずおか優良木材認証制度|静岡県公式ホームページ (pref.shizuoka.jp)
建前です。3人の大工さんが1日でまとめます。
静岡県の補助金も活用しています。
勾配天井の上の屋根には断熱材が敷かれます。
ここではフェノバボード熱伝導率は0.019W/(m・K)厚み50+60、110㎜です。
フェノバボード | フクビ化学工業株式会社 (fukuvi.co.jp)
増築で悩ましいのが既存との取り合い部です。
それは雨漏りのリスクがあるからです。
大工さん、板金屋さん、そして設計、みんなの連携と気配りがポイントです。
断熱層の上には通気層があり、その通気の出口はこのような感じです。
ここにカバーがつきます。これは既製品の換気棟ですが
この方法とは別に、板金屋さんが手作りする方法も採用しています。
7月中旬、屋根通気から出てくる空気温度をスタッフが
計測しています。
計測値を見ると≒45℃の温度が出ています。
屋根ガルバの表面温度は≒47℃でした。
天井下が気になりますね。そこも測っていました。
見れば≒30℃。 ≒15℃の差があります。断熱効果(性能)が分かります。
室内に表れている36㎜の杉のサンドイッチパネルは断熱と調質、冬には蓄熱効果もあります。
できれば屋根の断熱性能をもう少し上げたいのですが、
ここはコストと性能のバランスにも配慮しています。
外壁は火山灰利用の自然素材そとん壁。左官屋さんの仕事です。
高千穂シラス~100%自然素材の健康・省エネ建材 (takachiho-shirasu.co.jp)
横に張った大井川杉の板12㎜の上に下地を作って仕上げます。
外壁の通気層上部の収まりをスタッフが書いていました。
増築部分にはリフォーム瑕疵保険を掛けました。保障機関JIOの現場検査中です。
JIO | 住宅かし(瑕疵)保険の日本住宅保証検査機構 (jio-kensa.co.jp)
これは任意ですが、引き渡し後5年間何か不具合があれば保険を使って直せます。
増築部の取り合い部分に漏水リスクがあるため、住まい手さんとの合意でかけています。
外観はこのようになりました。左側が増築部です。
日照シミュレーションのチェックもやっていました。
これは動画の切り抜きで、季節・時間の指定で1年どこでも、日射取得の様子がわかります。
夏対策の日除けシェードもつきました。
日除けは外側で、これが基本ですね。
こちらは既存側、リフォーム部分との断熱性能の違いと
必要に応じ部屋の独立性を保つためツインポリカの引き込み戸をもうけました。
この暑い夏、どのようにお過ごしか、また伺ってみたいと思います。
ぜひこちらのページもご覧ください。
技術や素材の整理 – 静岡、藤枝のリフォーム|38年以上の実績の育暮家リフォーム (hihomes.co.jp)
いい秋を迎えましょう。