2019.04.08 静岡古民家レポート

菊川で古民家リノベーション VOL.2 (静岡)

  〔菊川の古民家リノベーション〕は瓦をおろし、基礎の工事が進んでいます。

今回はその基礎工事にスポットを当ててご紹介していきます。

床下の環境は家の耐久性に大きく影響します。

古民家の床下は換気確保と点検でメンテナンスされてきました。

そのため外から床下全体が見渡せるようオープン度が高い床下になっています。

古民家リフォームでは、湿気対策や構造補強などバランスよく手を入れていきたいですね。

床下換気は湿気対策ですが寒い冬は冷たい風が侵入してくるので外回りの換気口は

ケンドン式の板をはめて季節の切替ができるよう工夫されています。でも、最近では段々

この切替が面倒で閉めたままだったりで床下の管理がうまくできていない古民家の暮らしに

なってしまっているようです。

ここも古民家リフォームでのポイントになる場所です。

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 解体後の様子です。土の状態や、臭気、白ありの被害、床下の高さ確保状況など、

現場でチェックしていきます。もちろん計画段階では床下にもぐって事前調査を行っています。

 基礎補強工事の前にきれいに整地をします。なんとなくさっぱりしました。

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 床下の湿気対策として防湿コンクリートを施工します。

上の写真、防湿フィルムを敷き、ワイヤメッシュという格子状の鉄筋を入れクラック防止対策をします。

次の写真、コンクリートを打ったところです。

 ここでのポイントは柱石の補強です。柱石と言っても実に様々。

その家の事情や地域性、材の調達事情もあって不完全な柱石も多いですね。

ここでどう補強するかは経験と構造のしくみへの理解が左右します。

 

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 コンクリートで足元が動きやすく作業も安全に出来るようになりました。

さてここから傷んでいた柱の部分補修・補強です。

オレンジ色のジャッキで柱を持ち上げて作業をします。

 ここでのポイントは屋根瓦の重量です。屋根の葺き替えがあれば

ここまでに既存の瓦を下しておき、柱脚等の補強が終わるまで

新しい瓦の施工を控えておきます。 

 こちらのお住まいは築150年位で伝統工法で作られていました。

直し方も伝統工法にのっとって進めます。

 耐震補強は民家の特性をいかした方法で行い、仕口ダンパーや竹木舞と土壁でできている

荒壁パネルといった古民家の構法に合わせた材料を使って直します。 

 また工事が進んだらご紹介していきます。

 〔藤枝で古民家のリノベーション〕を終えるお住まいがあります。


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13()14()に古民家サロンと見学会を予定しています。


なぜこの家を残しつないでいくか、どのように工事が進んでいったのかを

写真紹介を交えながらお伝えしたいと思います。

ぜひご参加ください。

イベントの詳細はこちらから

藤枝の古民家リノベーションの様子が紹介されています。

古民家を直して暮らす、魅力と価値を求めて

育暮家の古民家への取り組みがテレビしずおかで取り上げられました。

今回古民家サロンで見学いただけるお住まいの住まい手さんが家への思いを
番組の中で伝えてくださいました。
ぜひご覧ください。


〔菊川で古民家リノベーション〕 VOL.1 はこちら

静岡県藤枝市青南町2丁目8-7

育暮家はいほーむす