2021.04.21.水 静岡には残していきたい、多くの家や風景があります。

「築100年位経過する家をリフォームして繋いでいきたい」

「私たちが生まれ育った家です」

40代の方からのご相談があり、プランづくりが進んでいます。

日本の家は約5000万戸あります。

 

古民家びとというHPがあります。

そこに下のようなレポートで築50年以上の伝統工法で建っている

古民家の数を紹介しています。

一度訪問してみてください。

 

古民家びとレポート
「総務省 平成25年住宅・土地統計調査」からみる古民家の現状について

静岡県の位置を確認してみました。

全国では150万戸(平成25年あたり)ぐらいの古民家が残っていて

静岡はグラフを見れば16番目です。35000戸ぐらいでしょうか。

意外と多いいのかなーと思いました。

ただ、古民家は年間、4~5万戸減少しているようで

このグラフから約7年経過した今は120万戸ぐらいになるのでしょうか?

 

静岡県では減少率が5年間で14%ぐらい(古民家びとグラフ)として

5000戸ぐらい減って、30000戸ぐらい残っている感じでしょうか。

と言ってもイメージできませんね。

 

国土交通省のHPにこのグラフがあります。

5000万戸のストック住宅のこれからを描いたものです。

断熱、耐震、バリアフリー等の性能が不十分な家を、性能不足のレベルで示されていて

分かりやすいです。

 

古民家は赤い部分に入ります。

古民家は寒くて、段差も多く、耐震にも不安がある。

この時代の家はどの国もそんなものです。

 

でも、健康の面では寒さから少しでも体を守らなければなりません。

特に、5000万人の高齢者を抱える私たちの国では。

 

単純にこのグラフに従えば、解体建て替えになります。

その家に暮らし、不便、不安、不快を感じている方が多いのも事実です。

古民家に安心して心地よく暮らすリフォームにはコストもかかります。

一方、古民家を前にして、愛着や残す責任を感じている方には

その家の未来への決断が大きな悩みとなっています。

 

世界に類を見ない、しかも普通に建てられていた

技術レベルが高い日本の伝統工法の住まい。

まだ、身近に存在し、暮している方も多い。

間違いなく、未来の子供たちに残していく大切な日本の資源だと思います。

 

残すか つなぐか、そのジャッジは住まい手さん、私たち建築に関する者、

行政や不動産業者さんなどに委ねられます。

 

育暮家では3つの動画で、脱炭素社会に向かい大きく舵を切った日本が

目指す住まいについて、育暮家スタンスをまとめました。

 

 

 

その住まいを古民家で如何に実現していくか

 

プランづくりで再度現場確認にお邪魔した時、お庭の柿木の新緑に癒やされ、

また元気をもらいました。

この柿の木も家と共に年月を重ねてきています。

 

古民家のわが家を繋いでいくと決断された、若い住まい手さんの

期待に応えられるようスタッフみんなで頑張っていきます。

そして、未来の子供たちに「ありがとう」と言われるように。

 

 

 

2021/04/21/水 12:08 pm Category:育暮家コーチ杉のfoot-path