2021.04.07.水 未来の住宅価値へ 良質なストック

良質なストック、資産価値向上などは最近目立つ

未来の住宅ストックに期待する言葉です。

 

4月1日より始まった、改正建築物省エネ法説明義務制度があります。

家を設計するときに、家の省エネ性能について説明することを義務とするものです。

 

これまで、多くの住まい手さんは耐震、省エネなど気になるものの

設計者やハウスメーカー、工務店にお任せだったと思います。

「長期優良住宅だったらいいよね」という感覚かと思います。

 

今回の説明義務制度は、2、3年先には義務化される省エネ基準に向けて

それまでのならし運転のようなものです。

 

建築士が説明しなくてはならないことは、

何故、断熱や省エネ・エネルギーの節約が必要なの?

どんな性能なの?

どんな影響があるの?

等です。

 

2.3年先に義務化になる基準は、数年前から始まっている

現時点でこれだけはクリアしなければとされる

断熱性能と使うエネルギーの基準です。

 

日本全国みんなで説明をし、それを受ければ、きっと・・・

「最低はクリアしたい」

「性能はよりいいものにしたいなー」となることが期待されています。

 

国の基準に対して、その上を先行するヒート20という民間の基準があります。

このような目標と様々な情報も絡み合って

よりいいもののとする基準は、設計者、工務店などでは

まだまだつかみ切れていないと思います。

 

この「よりいいもの」は結構漠然としています。

なので、しばらくは説明するつくり手、設計者によって大きく変わるように思います。

 

そして、コストも気になります。

「性能を上げることによってコストがUPしますか」

と質問されれば

「はい」となります。

 

中途半端な説明で終われば

「今後義務化されるという最低規準でも、今建っている回りの家よりずっといいならそれでいいかな」

「予算もあるし」

になる方もあるかもしれません。

 

そこで、さらに踏み込んで、

未来の資産価値や良質なストック住宅の認知

そして長期的なイニシャルコストとランニングコストの比較、

健康や環境への配慮などが丁寧に説明されていきます。

 

10,20年先に家が評価される場面があるときに

性能の差が大きなメリットになることも理解されていきます。

 

ストック住宅の評価の方法が大きく変わるかもしれません。

不動産評価としての耐用年数優先の見直し、

中古住宅市場や金融機関の評価規準の変化。

 

築年数一辺倒の評価ではなく、新しい住宅価値基準で評価され

住宅価格や担保価値評価が決まっていきます。

 

断熱性能でヒート20という民間基準が国の基準をリードしているように

住宅価値評価のガイドラインが民間から生まれて来るように思います。

 

ここからは、

住宅の性能や維持管理、ハザード立地のなどの質に加え、

暮らし方のへの家の役割、ロケーション、地域性、暮らし文化等も評価されていくように思います。

ハードとソフト両面が多様に評価されていく時代になっていく。

 

改正建築物省エネ法説明義務制度をきっかけに

これから日本の家の扱かわれ方はきっと良くなると思います。

 

2021年、4月、あとで振り返ると、

「あの時からだよね」って言われる記念すべき時期なのかもしれません。

 

大井川の森の木でつくる育暮家の家づくりはこれまでと変わりなく歩んでいきます。

でも、「あの時からだよね、と言いたいよね」が育暮家のみんなの気持ちの中にはあります。

 

いろんな意味で「あの時からだよね」を意識したいと思います。

そんな意味を込めた手づくり動画3本が出来ました。

もうすこし直したい部分が多いのですが、タイミングを優先しました。

よろしかったらご覧いただけたら幸いです。

「育暮家のエネルギー自給・自立住宅を考える」第1部~私たちの信じる道へ~ – YouTube

「育暮家のエネルギー自給・自立住宅を考える」第2部 ~日本人の暮らし文化と共に~ – YouTube

「育暮家のエネルギー自給・自立住宅を考える」第3部~エネルギー自給・自立住宅の具体化 – YouTube

 

よろしくお願いします。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

2021/04/07/水 05:32 pm Category:育暮家コーチ杉のfoot-path