2021.03.10.水 住まいのタグ

よく作業着の下にユニクロのタートルネックのシャツを着ます。

数年前までどっちが前か迷いながら、時には間違えながら着ていました。

 

「あなた、タグを見なさいよ」

シャツを着ようとしたとき、もたもたしている私を見た嫁さんの一言です。

「タグを左にして着ればいいのよ」

 

タグを認識してなかった訳ではないけど、

衣類の多くはタグが左についていることにはあまり意識が行っていませんでした。

衣類のタグには主に洗濯方法や素材、生産国などが表されていて

表示義務はありますが

取り付け位置については決まりはないようです。

けど、日本の各メーカーさんが配慮して左側につけているようですね。

嫁さんに言われてからは前後ろの間違いは無くなり、着る時間も短縮され、

着こなしもよく?なりました。

これは、タグ取付位置が統一されていることで生まれた付加価値と言えます。

 

こんな民間の小さな決めごとが、みんなの役に立つ。

いいことだなーと思いました。

 

そこで、家を建てるときやリフォームするとき「住まいのタグ」みたいなものがあると

役に立つのではと感じてきました。

多くの方は家を建てようと考えたとき、一度は総合展示場に足を運ぶようです。

いろんな住宅メーカーさんの最先端のモデルハウスで

それぞれの会社さんからいろんな話が伺えます。

 

「でもー。いろいろ聞いて少しづつ違うし、なんだかよく分からなくってなって・・」

そこで、展示場で聞いた家づくりの情報や単語をWEB検索。

「わー、いっぱい出てくる~。またちょっとづつ違うシー」

 

「地元の工務店はどうかしら?。いきなり訪問して聞いてみようにも、その気になられても困るし」

やっぱり前もってHPで確認してから目当ての住宅会社にアプローチすることになっているのではないでしょうか。

 

「どこも丁寧にHP作っているよね。特徴も出てるけど。やっぱりわからなーい」

 

「そもそも、私たちの建てたい家はどんな家だっけ?何を重視するんだっけ?」

耐震?省エネ?ランニングコスト?ライフスタイル?間取り?等々

「日本ほど家の建て方、作り手、素材等種類が多い国はないよね」

「選択肢がたくさんあっていいよね」

日本に住む外国の方が話していたと聞いたことがあります。

 

確かにそう思います。

ストック住宅においても伝統的古民家、在来工法、ツーバイフォー、プレハブ(木、鉄、コンクリート)

工法も素材もいっぱいありますね。

 

前置きが長くなってしまいました。ここから本題です。

 

こんなに情報が集められる時代になって、悩める情報整理と決断。

カーボンニュートラル2050、SDGs世界が目指す目標が

示される中、足元では空き家が増え、職人さんたちはすっかり高齢化しています。

日本の家はどこに向かっていけばいいのか、

 

作り手も住まい手も悩める家づくりです。

 

そこで、

家を考えるときに衣類についているような「タグ」があれば

悩みを解消し、決断の手助けになるのではと考えました。

 

それを「住まいのタグ」と名付けてみてはと。

 

「住まいのタグ」を頼りに描いている家と暮らしに近づいていく。

あるいは、理想としたことに間違いがあれば改めさせてくれる「住まいのタグ」。

価値観にあった住まいや作り手に導く「住まいのタグ」。

 

そんな住まいのタグがつくれないものか。

解体、建て替えのはざまにある家が1500万戸あるようです。

単純に行かない解体、建て替え、リノベーションの判断にも

「住まいのタグ」は役目を果たせたら。

 

いつか早いうちに、育暮家的「住まいのタグ」を作ってみたいと思います。

「住まいのタグ」は衣類のタグのように

作り手と住まい手の必然を集めて形にするのがいいですね。

一つめが出来たら、みんなにもまれながらいいものへと成長していく。

 

 

 

 

 

 

 

2021/03/10/水 10:33 pm Category:育暮家コーチ杉のfoot-path