2020.12.15.火 建築士定期講習に参加して
建築士事務所に所属する建築士は、3年度ごとに建築士定期講習を受ける必要があります。
今回は3名が同時に受けました。
建築士の不正があってから始まった定期講習ですので、受講しない場合は懲戒処分又は文書注意、
業務停止等が課されとても厳しい縛りがあります。
9時から考査60分を含み午後5時まで行われました。
講習内容は法の改正から、建築士の倫理、最近の建築に関する事故や災害に関すること、
省エネルギーや危機管理まで幅広く、建築士として知識や情報を得られるよい機会でもあります。
講習は1級、2級、木造建築士とも同じ内容の講習を受けます。
建築士ごと法が変わるわけではないので当然ではありますが。
講習を受けて感じたのは、「法は時代を反映してつくられているんだな」ということです。
例えば、あたらしく設けられた田園住居地域での「農家レストラン」に関する法律、
防災危機管理のリスク管理など、その言葉を聞いただけで時代の流れを感じます。
また、高齢化社会や地球温暖化対策に関することは、普段から取り組んでいるので
とても良いおさらいの機会になりました。
テキストの中の「寒さを防ぐための熱貫流率の目安」の表を見ながら、自社の省エネレベルと比較確認したり
楽しい講習会でした。
1時間かけて2016年に起きた糸魚川市の大火災の検証結果が紹介されました。
火災が広範囲に広がった要因が、不揃いの古い瓦の隙間から入った火の粉が屋根下の板に燃え移ったからのようでした。
その後の検証で、現代瓦は規格も品質も均一で隙間なく葺くことができ延焼は防げることが立証されたようです。
古い瓦が原因で広がったとしても、新らしい技術で克服できる。
伝統的建物をしっかり守っていく為ことも法の役割の一つだと、示唆を与えてくれているようにも思えました。
樽の小屋も出来ました。小屋だけど屋根は日本瓦で葺きました。
樽にお似合いの小屋にしたかったからです。
近年、建築士を目指す人が減ってきているようです。
人口減も影響しているかと思いますが、建築に携わることへの魅力も伝わりにくく
なっているのかもしれません。
建築士の責任が重くなる中で、備えるべき知識や経験はとても多くなっています。
それだけに建築士の技量も様々です。
「使命・信念・情熱」
育暮家の合言葉です。
家づくりは夢がいっぱい・・そんな未来を描いていきたいと思います。
枯れた紅葉をかばうようにドウダンつつじが真っ赤に染まっています。
2020/12/15/火 04:40 pm Category:育暮家コーチ杉のfoot-path